【WWE】シリア系カナダ人のサミ・ゼインがついにサウジアラビア大会へ初参戦。その背景には何があるのか？

2018年にWWEとサウジアラビアの提携が始まった後、サミ・ゼインは一度もサウジ大会に参戦したことがありませんでした。

その理由は、シリア系カナダ人の彼にとって、2011年に勃発したシリア内戦以降、サウジアラビアとシリアの国交が悪化していたことはかなりネガティブな問題でした。WWEとサウジの関係はサウジ政権が深く関与していることから、サミのサウジ参戦は難しい問題だったのです。また、彼の親友であるケビン・オーエンズも彼に連動する形でサウジ参戦に否定的でした。

しかし、先日放送されたSmackDownで、現地5月27日に開催されるサウジ大会Night of Championsにサミ＆ケビンが参加し、ローマン・レインズ＆ソロ・シコア組を相手に統一タッグ王座の防衛戦を行うことが発表されました。

サミとサウジの関係を知っているファンにとって、この発表は衝撃的なものでした。しかし、その背景にはちゃんとした理由があったようです。

1つは、サウジとシリアの国交が修復されたこと。現地5月12日、サウジのファイサル外相とシリアのメクダド外相は両国の国交正常化で合意し、約10年ぶりに両者の関係に大きな変化が生じることになりました。まず、両国の国交という問題が解決されたというニュースが大きかったようです。

また、もう1つの理由として、サウジにおけるサミの人気が上がっていたことも挙げられます。2022年11月のサウジ大会Crown Jewelでは、客席から「We Want Sami」チャントが上がったとされており、政治的な背景はともかくサミの需要があるということが示されていました。

ついに実現するサミ・ゼインのサウジ大会参戦。ファンはどのようなリアクションで彼を迎え入れるのでしょうか？