元WWEソーニャ・デヴィルが誘拐未遂事件を振り返る。「あの夜、セキュリティをセットせずに寝ていたら、私は死んでいたかもしれない」

あの日はマンディが家に泊まりに来ててさ。一緒にお店で食事して、帰宅後に「ベイツ・モーテル」を観てた。すっかり夜になって、私もマンディもソファでウトウトしてた。すごく疲れたし、そのまま寝ちゃおうかと思ったけど、やっぱり彼女を起こしてゲストルームに行かせたんだ。そして自分の部屋に戻って、携帯でセキュリティをセットしてベッドに投げて寝ようとした。真っ暗な部屋で寝入ろうとした時、2時43分に警報が鳴った。

何が起きてるのかわからなくてパニックになったよ。部屋の外のパネルを見ると「リビングのドアが開いている」って表示されててさ。最初はマンディが外に出たのかと思ったけど、彼女はぐっすり寝てた。

これはおかしいと思って、叫びながら彼女を起こしたよ。自分だけでリビングに行き、電気をつけてブラインドを開けて確認したら、普段使う小さいドアは鍵が閉まっていた。でもふと顔を上げたら、男がドアの真ん前に立ってた。黒いマスク、黒いバッグ、全身黒。私はパニックで「何が欲しいんだ！？」と叫んだ。

普通、泥棒ならアラームが鳴って家主が現れたら逃げるはずでしょ？でも彼は逃げなかった。これは強盗じゃない、とすぐに察して、急いでマンディを呼びに行った。二人でマンディの車に飛び乗ってガレージから脱出した。

家に導入してたセキュリティの警報が自動で警察に通報してくれてて、私たち自身も警察に連絡した。警察は3分くらいで来てくれたよ。私たちは近所を車で回って警察の到着を確認したけど、警察はサイレンもライトもつけず静かだった。私はその間、いつ後ろから殴られるかとビクビクしてたな。

犯人は、私が階段を上ったと思い込んだ。でも実際には、私は階段の裏を通ってマンディの部屋からガレージに逃げ出していたんだ。警察が到着したとき、犯人はナイフと催涙スプレーを持って階段下で待ち伏せしていたらしいよ。警察が彼を取り押さえ、「なぜ階段の下にいたんだ？」と尋ねると、「彼女（デヴィル）が格闘技経験者だと知っていたので、階段を降りてきたときに催涙スプレーを浴びせるつもりだった」と答えたと聞いてる。

警察から「犯人の男を知ってる？インスタでお前にメッセージ送ってると言っている」と聞かれ、アカウントを確認すると、4年間も怖いDMが大量に来ているのに気づいたんだ。最後のメッセージは当日の夜で、「今ここにいるよ、ベイビー。外を見てごらん」だった。私たちが「ベイツ・モーテル」を観ている間、彼は網戸に穴を開けて侵入し、ブラインド越しに私たちを見ていたんだ。

もしそのままソファで寝ていたらと思うと、ゾッとする……ドアはソファの真後ろにあるから。たぶん、目が覚める前に催涙スプレーを浴びていただろう。あの夜、怠けてセキュリティをかけずに寝ていたら、私たちは今ここにいなかった。何かひとつでも違っていたら、生きていなかったかもしれない。