近年、WWEのチケット価格は高騰を続けています。WWEがUFCの親会社エンデバーに買収され、親会社TKOの傘下企業になった後、この傾向は顕著になりました。
レッスルマニア41のチケット価格は過去最高レベルの高額で、2日間通し券の価格は1000ドル(約14万円)を超え、アリーナの最前列は5万ドル(約715万円)。両国国技館で行われる日本ツアーでも、アリーナ席が5万円、スタンドS席が3万円、マス席は7万円という価格設定です。
ビンス・マクマホン時代のファミリー向けビジネスから、TKO体制での収益化第一のビジネスへ。TKOのCOOを務めるマーク・シャピーロは、参加したイベントでチケット価格の高騰について質問され、今後も価格上昇に取り組んでいく方針であることを明かしました。
WWEはまだUFCの水準には達していない。我々にはやるべきことがある。我々には改善の余地が大きい。なぜならビンス・マクマホンは主に家族向けに価格を設定しており、最大限の収益化に注力していなかったからだ。
UFCで高価格路線を実現した今、WWEでもチケット収益を高める仕組みを複製している。OnLocation(VIPパッケージ販売)で事前販売を調整することも含めて、非常にうまくいっているよ。
収益性を優先する考えのもと、需要に応じて価格を変動するダイナミックプライシングによる価格高騰は今後も続くでしょう。WWEは開催地からの開催権料の確保や世界各地の「WWEを誘致したい都市」とのビジネスにも積極的。シャピーロは、「最も重要なのは現金だ。現金こそ力だ」と語っています。
チケット価格が高くても、今のWWEには多くの観客が詰めかけます。富裕層が現地で楽しみ、ファミリー層は家で楽しむ……そんな光景が顕著になっていくかもしれませんね。


(Wrestling Observer)
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