カール・アンダーソンが、2014年のAJスタイルズのBullet Club加入をめぐる舞台裏を明かしました。タマ・トンガらからリーダーとして支持されながらも、AJと主導権を争う道は選ばなかったと振り返っています。
デヴィット退団とAJ加入が重なった日
Bullet Clubは2013年5月、プリンス・デヴィット、カール・アンダーソン、タマ、バッドラック・ファレの4人で結成。その後、マット・ジャクソン&ニック・ジャクソンのヤング・バックスと、ドク・ギャローズが加わりました。
2014年4月6日開催の新日本プロレス・INVASION ATTACKでは、デヴィットが田口隆祐に敗れて新日本を去りました。一方、TNAの顔だったAJがオカダ・カズチカを襲撃し、Bullet Club入りを表明。この時点でアンダーソン&ギャローズはIWGPタッグ王者、ヤング・バックスはIWGPジュニアタッグ王者でした。
Podcast番組「Talk’n Shop」で、アンダーソンは、デヴィットとAJの間に自身がリーダーを務めた時期があったとする見方を否定しました。
アンダーソン:デヴィットとは移動中の席が隣だった。あいつがWWEへ行く話も何度もしていたんだ。そしてデヴィットがWWEへ向かうために新日本を去った、まさにその日にAJが来た。
だから「デヴィットとAJの間はアンダーソンがリーダーだった」なんて言う人も何人か見かけたけど、引き継ぎ期間なんてなかったんだよ。AJがすぐに来たから、リーダーの交代に空白なんてなかったんだ。
ギャローズ:俺はTNAで1年やっていたから、AJを知っていたんだ。AJから電話がかかってきたのを覚えてる。「新日本はどうだ?あそこの連中はどんな奴らなんだろう?俺はうまく馴染めるかな?」って。
俺は「お前はAJスタイルズだろ。あいつらはいい奴らだし、お前が来るのは全員にとってプラスだってわかってるよ」と答えた。本当にその通りになったんだ。
タマとファレが推したリーダーの座
後に、AJはBullet Clubの二代目リーダーに就任します。その一方で、メンバーたちはアンダーソンがリーダーに就任することを推していました。
アンダーソン:タマやファレたちも、俺にいろいろ聞いてきた。でも、あいつらは当時、アメリカのレスラーについてあまり詳しくなかったんだと思う。ツイッターでも何か投稿して、「これからは何があってもアンダーソンが俺たちのリーダーだ」みたいなことを言っていたよな?
ギャローズ:ああ、覚えてるよ。
ファレは、2018年の新日本のインタビューで、自分たちが作ったBullet ClubにAJがリーダーとして加わることには当初反発があったと証言しています。しかしAJはIWGPヘビー級王座を獲得した後、ホテルでメンバー全員を集め、自分が外から来たことを認めて協力を呼びかけました。新日本の回顧記事ではAJはデヴィットの後継リーダーとされていますが、ファレはAJが自らリーダーを名乗らなかったことを評価していました。
内藤のような本音の発言で対立を仕掛けることもできた
アンダーソンは、自身がAJと対立し、主導権争いをすることがなかった理由も明かしています。
アンダーソン:あの時点で、AJがIWGPヘビー級王座を狙う立場として強くプッシュされるのは明らかだった。そこで俺が嫌な奴になってもよかったし、ほかの奴なら「おい、俺は創設メンバーだぞ。ここは俺のシマだ」と言ったかもしれない。
内藤がバックステージコメントでシュート発言をぶちかまして、それから笑顔で握手するのを見たことがあるけど、俺だって簡単に同じことができたんだ。内藤のあの度胸だけは誰にも否定できない。その話はまたいつかじっくりしたいけどね。俺だって言いたいことを好きなだけ言って、バックステージでコメントできたはずだ。
それと、ここも大事な話だ。ここは日本なんだよ。台本を渡されるわけじゃない。
ギャローズ:まったくないな。
アンダーソン:Fワードを何度か口にするからって批判する人もいるけど、台本は渡されないんだ。選手の本当の気持ちや情熱が、そのまま出てくることも多いんだよ。
アンダーソン:あの頃のバックステージコメントで「この軍団のリーダーは俺だ」って言うことも簡単にできた。それで全部ぶち壊すこともできた。AJだってAJだから「いや、リーダーは俺だ」と言い返しただろうし、俺たちの間で面倒な争いになっていただろう。でも、何のためにそんなことをするんだ?
2014年5月3日開催のレスリングどんたくで、AJはIWGPヘビー級王者だったオカダを破って王座を獲得しました。AJがシングルの頂点に立つ一方で、アンダーソン&ギャローズはIWGPタッグ王座を保持し続けました。
ギャローズ:世界中のファンが試合を見られるようになったわけだから、お前ならマイクで全員をねじ伏せようとすることだってできた。AJはその後、特にWWEで話すことを求められる中で、ものすごくマイクが上手くなった。でもTNAを出たばかりの頃は、そこまでの力があるとファンはまだ知らなかったと思う。だからお前がマイクで勝負を仕掛けることもできたのに、そうしなかったんだ。もっとも、AJ自身も「リーダーなんていない」とずっと言っていたけどな。
アンダーソン:ああ。「俺たちはクラブなんだ」ってな。
ギャローズ:そうだな。
アンダーソン:本当にその通りさ。でも、AJがIWGPヘビー級王者で、俺たちがタッグ王者だったら、それが答えだろ。そういうことなんだよ。
(情報源: Talk’n Shop)