現地時間2026年6月26日、全日本プロレス等で活躍した元三冠ヘビー級王者のジョー・ドーリングが44歳の若さで逝去したことが明らかになりました。過酷な闘病生活の末の早すぎる死に対し、かつて彼を重用したMLP(スコット・ダモール率いる新団体)やTNA、そして最後の対戦相手となったジョシュ・アレキサンダーなど、プロレス界から深い哀悼の意と功績を称える声が相次いでいます。
MLPやTNAなど縁の深い団体が捧げたジョー・ドーリングへの哀悼の意
かつてドーリングを重用した元インパクト・レスリング社長スコット・ダモール率いるカナダの団体MLPは、ドーリングの死について以下の声明を発表しています。
本日6月26日の午前9時13分、我々の兄弟であるジョー・ドーリングは家族に囲まれ、安らかに息を引き取った。この世での彼の時間はわずか44年だったが、ジョーはその1年1年に1000年分の生き様を詰め込んでいた。
ジョーは愛する妻リンゼイと家族を遺し、そして彼の強さ、勇気、精神を永遠に記憶に留めるであろう世界中の無数の友人と熱心なファンを遺して旅立った。安らかに眠ってくれ、ジョー。君のことは決して忘れない。
ドーリングは2016年に初めて脳腫瘍と診断されたが、復帰を果たし2022年までプロレスを続けることができました。しかし、その後さらに2度この病と闘うことになり、クラウドファンディングサイトでは友人、ファン、仲間たちがドーリングへの支援を示し、数万ドルの資金が集まりました。そして先日、彼はホスピスケアに入り、少しでも平穏な時間を過ごせるようにケアを受けていました。
また、彼が2022年まで参戦したTNAも彼の死を追悼しています。
ジョー・ドーリングの訃報に接し、私たちは悲しみに暮れている。圧倒的な存在感を放つリング上のパフォーマーであり、素晴らしい人間だった彼のことは決して忘れない。ファン、友人、そして彼のご家族に心から哀悼の意を表する。
ジョシュ・アレキサンダーが明かす「生粋の戦士」の素顔
TNAでドーリングと激闘を繰り広げたAEWジョシュ・アレキサンダーは、ドーリングとの思い出を次のように語っています。
2022年の夏……彼が欠場に入る1か月前のことだけど、ジョーの様子が少しおかしいことに気づいていた。でも、まさか再発したかもしれないなんて考えもしなかったよ。俺の中では、彼はすでにその闘いに直面し、打ち勝っていたからな。
あれから数え切れないほどそのことを考えたけど、本人に聞いたことは一度もない。おそらく彼は再発したことを知っていたか、少なくとも直感で感じていたんだと思う。それでも彼は、すべてを自分の中に留めていた。いざ試合となれば、彼は何でも受け入れてくれた。エプロンから場外へのアングル・スラム?やろうぜ。スーパープレックス?喜んで、って具合にな。
2022年のPPV・Against All Oddsで彼と戦う前に、彼のとこに行ってこう言ったのを覚えてるよ。「ジョー、後悔することにならないといいんだけど。でも、リング上では俺に思いっきりぶち込んでほしいんだ。もしお前が俺にラリアットを食らわせるなら、ブーツが脱げるくらいの勢いで頼むよ」ってね。彼はジョーならではのちょっとした笑みを浮かべて、同意してくれた。(そして、彼は俺の頼み通りにしてくれたよ笑)
俺たちはPPVで20分以上のメインイベントのタイトルマッチを闘い抜いた。当時の彼がどれほどの痛みや不快感を抱えていたか、想像もつかないよ。でも、まさにジョーらしく、彼は生粋の戦士だった。
ジョーは常にプロフェッショナルだった。一流の振る舞いをする、とんでもなく凄いレスラーだったよ。あの試合の後は体が死ぬほど痛かったけど、誇らしかった。彼のキャリアの最後の相手になれたことは、光栄であり悲しくもある不思議な気分だ。
リングの内外で彼を知ることができた俺は本当に幸運だよ。彼は長い間、癌と闘い続けた。今はただ、ようやく彼が安らかに眠れることを願うばかりだ。
死の恐怖や身体の痛みと闘いながらも、リング上では決して弱みを見せずプロフェッショナルを貫き通したジョー・ドーリング。ジョシュ・アレキサンダーの回想からも、彼がどれほど同業者から尊敬され、愛されたレスラーであったかが痛いほどに伝わってきます。Wrestling-NOW編集部としても、日米のプロレスファンに数々の熱狂と勇気を与えてくれた偉大な「生粋の戦士」の安らかなる眠りを、心よりお祈り申し上げます。
(Wrestling Observer)
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